「TMS治療をもっと効率よく ― 短期集中施行の選択肢」
2025/05/31
TMS治療は“テンポ”が重要?
SAINTやAccelerated TMSの最新研究から短期集中施行の効果を解説
こんなお悩みはありませんか?
「TMSって毎日1回ずつじゃないといけないの?」
「もっと早く回復する方法はないの?」
TMS治療(経頭蓋磁気刺激法)は、うつ病などの症状に対して行われる治療法の一つです。これまで一般的には「1日1回、週5回、4〜6週間かけて続ける」形が基本とされてきました。
ですが最近では、「短い期間で集中的に治療する方が、より効果的かもしれない」と考えられ、実際にそうした方法が研究され、実践され始めています。
SAINT(スタンフォード式短期集中TMS)とは?
SAINTは、スタンフォード大学で開発された新しいTMS治療法で、
1日10回、5日間で合計50回の刺激を行うという、短期間集中型のプロトコルです。
この方法では、**iTBS(intermittent theta-burst stimulation)**という短時間で終わるタイプのTMSを使い、1時間おきに複数回の施行を行うことで、従来の6週間分の刺激をわずか5日間に凝縮することを目指しています。
SAINTに関する研究では
治療抵抗性うつ病の患者さんを対象に行われた研究で、短期間での改善が期待される結果が出たという報告があります。
副作用は比較的軽度で、効果の持続性についても前向きな結果が示されていますが、まだ研究段階にあるため、慎重な判断が必要です。
SAINTは、「高頻度・短期集中・個別に刺激部位を設定する」という特徴があり、今後さらに進化が期待される治療法のひとつです。
Accelerated TMS:海外で広がる短期集中施行
SAINT以外にも、1日2〜3回、2週間で従来の6週間分を施行する「Accelerated TMS(加速型TMS)」という方法も、研究や実践が進んでいます。
うつ病だけでなく、双極性障害やPTSDなどに対しても可能性が検討されており、
**「通院が難しい方」「できるだけ早く社会復帰したい方」**にとっては、選択肢のひとつとなる可能性があります。
また、iTBSを使うことで1回の施行が短く済むため、患者さんの負担軽減にもつながると考えられています。
なぜ「テンポ」が重要なのか?
TMSの効果は、脳の“可塑性(かそせい)”、つまり**「脳が刺激によって少しずつ状態を変え、より良い働き方に整っていく力」**を活かすことで現れると考えられています。 たとえば、落ち込んだ気分が続くと、脳の働きのバランスが崩れてしまいます。TMS治療では、そのバランスを整えるように、脳に繰り返しやさしく刺激を与えます。 このとき、一定のテンポで刺激を重ねることで、脳が変化しやすくなるといわれており、間隔を空けすぎず、集中して行うことで、より早く改善が期待できることがあります。
当院でも「集中TMS」が可能です
当院では、Acceleratedモデルをご希望の方に、1日2〜4回の施行を2〜3週間で完了するプログラムをご用意しています。
特に以下のような方におすすめしています
・通院やお仕事のスケジュール調整が難しい方
・できるだけ早く、社会復帰したいと考えている方
・気分の落ち込みや集中力の低下、強い倦怠感がある方
安全に配慮しながら、患者さんに合わせた治療を
施行中には頭痛や倦怠感などの副作用の有無をこまめに確認しながら進めていきます。
必要に応じて、施行の回数やペースを調整するほか、薬物療法や心理的サポートとの併用も行っています。
効果の感じ方には個人差があるため、一人ひとりに合わせた柔軟な対応を大切にしています。
ご注意とサポート体制について
短期集中での施行はすべての方に適しているわけではありません。
体調や生活リズムなどを踏まえ、医師が丁寧に診察・判断した上で治療を進めていきます。
「早く良くなりたい」というお気持ちに寄り添いながら、
投薬や心理支援なども組み合わせて、無理なく続けられる治療計画をご提案いたします。
まとめ:待つ治療から、“動かす”治療へ
TMS治療は「時間がかかる」という印象をお持ちの方もいるかもしれません。
ですが、治療のリズムや回数を調整することで、より早い改善を目指せる可能性があります。
「脳の可塑性」を活かすためには、適切な頻度・間隔で刺激を行うことが大切です。
SAINTやAccelerated TMSの研究は、こうした視点から新たな可能性を示しています。
あなたに合った“テンポ”を、一緒に考えてみませんか?
福岡市中央区・天神・赤坂エリアでTMS治療をご検討中の方には、まずはお気軽にご相談ください。
参考文献(一般公開されている論文情報)
Cole EJ, et al. Stanford Accelerated Intelligent Neuromodulation Therapy for Treatment-Resistant Depression. Am J Psychiatry. 2020.
Williams NR, et al. High-dose spaced theta-burst TMS as a rapid-acting antidepressant. Brain. 2021.
Baeken C. Accelerated TMS: The future of neuromodulation in psychiatry? Psychiatry Res Neuroimaging. 2022.
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